[memo]『楽園 フィルダウス』あとがき

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このたびは『楽園 フィルダウス』をDLいただき、ありがとうございました。
こちらで読後アンケートを取っています。ご回答いただけたら嬉しいです。)

収録作について

 収録作は、↓こちら↓のお題から書き始めたものです。
 「さみしいなにかをかくための題
 元ファイルのほうに書くべきか迷ったんですが、お題の原型を留めなくなるほど改変してしまっており、さんざん迷ってこちらでクレジットすることにしました。
 このお題、書くのがとても愉しいです。ありがとうございます。

映画『シャドー・オブ・ナイト』について

『楽園』はおもにイトウとアリアンのすれ違いに焦点を当てていますが、映画『シャドー・オブ・ナイト』はかなりゴア(残虐な)シーンも多い、最高アクション映画です。未見のかた、ぜひぜひご覧ください。Netflix独占配信です。原題は“The Night Comes for Us”。「我らのもとに夜は至り」みたいな感じかな。(なんで謎英語にしたんだろう……いや、いいんだけど……。)
 この映画の見所として、アクション映画史に燦然と輝く傑作『ザ・レイド』に出演したイコ・ウワイスとジョー・タスリムの再マッチがまず挙げられるんだろうと思います。ただ、それだけでなく、「そんなに出るかよ」みたいな量の血や臓物を撒き散らす景気の良い残虐ファイトや、血が出るなら殺せるイズムに溢れた男女平等ボコし合い(これ、口だけでなかなか出来てる映画ないのですが、TNCFUの女は本当に皆さん「普通に」強いです、イコとかなんの躊躇もなく全力で女子殴ります)、出てきたと思ったら死んだけどお前のことお前の死に様は絶対忘れんぞォォォ的キャラの濃さなど含めて、ハリウッド系メジャーにはない泥臭さ、血腥さ、そして暴力へのロマンが詰まったバトル・アクションがとにかくアツい映画です。強いぞインドネシア映画。お腹いっぱいが5回くらい来るぞ。
 ちなみに、私はボビーが好きすぎて彼のサイコな笑顔を真似しようと練習しました(無理だった)。あとイコの寸止めキック!身体能力どうなってんの?って動きが満載ですので、ぜひコマ送り等してお楽しみください。むっちゃかっこいいので、むっっっっっちゃかっこいいので。ジョー・タスリムの体幹も鬼強い。モーコン映画楽しみすぎん?

『楽園 フィルダウス』について

 これらの掌編たちは元々、個人的な文章の練習として書いていたものでした。
 どこかに発表するつもりもなく、ひっそり死蔵する予定だったのですが、今回イベント参加にあたって新刊一冊というのもさみしいし、何か無配できるものないかな?とうふさんと話したのを切っ掛けに思い出した次第です。
 そんな感じで当初は既存作品をただ並べるだけのつもりだったのですが、あらためて自作を読み返してみたところ、当初は意識していなかった共通のテーマなどが見えきたりして、せっかくだからと小規模な改稿を経て現在の形となっています。
 PDFファイルでの無料頒布という形態は初めてのため、不備がないか心配です。お気づきの点など、ありましたらぜひご連絡ください。できるかぎり対応いたします。

 改稿にあたり何度も映画を見直して、新しい発見をしたり、自分の書いたものなのに「え、そんな景色(妄想)見てたの?」と驚いたり、あるいは納得(?)したりして、なんだかとっても楽しい経験でした。
 この短文たちが、きっと私の「映画感想文」なんだと思います。二次創作ってそういうところありませんか?

 なお「月の光も見たがらぬ」でイトウが歌っている『鬼新娘』ですが、書いていたときはジュノ・マック監督の映画『殭屍 Rigor Mortis』(邦題:『キョンシー』)版のほうを思い浮かべていました。(「雨降り月」ではアリアンがあの曲を“主題歌”と述懐するシーンがありますが、あれは彼の勘違いで、正確には”挿入歌“となります。)
 ……でも、原曲でも趣あるな、と今おもったので、やっぱどっちでもいいや。どっちでもいいです。(じゃあなんで言ったの……?)

 お手にとってくださった方、読んで下さった方、本当にありがとうございました!
 またどこかでお目にかかれたら嬉しいです。


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