アーミテイジが買い食いしようなんてめずらしい。
けど、それも納得の強烈な日射しだ。日曜の朝とは思えない。細くて白いアーミが灰になって消滅しないのが不思議なくらいだし。てか、まっしろなTシャツ、汗で少し透けてるけど大丈夫かよ。見えちゃうんじゃないの色々と。
なーんか、アイスの食い方も、さあ。妙にいやらしい気がするの、俺の目がおかしいのか? そんなに舌伸ばさなくてもよくない? うわ、なんで下から行くかな……ていうか、舌、長! 赤! エッロ! ……うう、色々思い出して妙な気分に……そういうの、往来で見せるのどうかと思うんですけど……。
そもそも、どんなスピードで食ってんの。俺なんてシングルがまだ半分残ってるんだぞ。トリプル終わりそうって。しかもぜんぶイチゴフレーバーって。ストロベリーチーズケーキに、ベリーベリーストロベリーに、あと何だっけ、限定? かわいいか! で、その割に、意外と食うの下手なんだよな。ギャップ萌えですか。いい加減にしろ。死ぬぞ、俺が。
……って、わわ、待った、顎と鼻の頭に白いのついてますけど……モザイクかけるぞマジで……。
ん? あれ、何見て――え、も、もしかして向かいのカフェ? ストロベリーサンデー食いたいの? 嘘だろ! あ、こっち見てる。駄目だよ。めっ。……あー、拗ねた。しかも上目遣いしてきた。ま、まずい。やられる前に先手打たなきゃ。
「……アーミ。買い物。行くよ」「チッ、ダメか」
暑い。死ぬ。俺は冷暗所に保存して置かないと死ぬって言ったのに、レンにむりやり連れ出されて、死んだ。無理。アイス食わないと動きません俺。
駄々こねて散々レンを困らせて、少し気が晴れた。ああ、アイスうまい。イチゴ味、神……。
しかし、レンはさっきからやたらこっち凝視しながら食ってるけど、大丈夫かアイツ。シングルとか信じらんねえ。しかも……や、チョコミントもうまいな。うん。ちょっと貰――だ、ダメだ! アイスは神聖なものだ。他人のアイスに手を出す者、その腕を切り落とされるべし。コーランにも書いてある。つかさ、レン、このクソ暑いのになんでグレーのTシャツ着てんの? 脇汗すげえぞ。そういう神経の太さ尊敬するわー。
……いい身体してんな。むちゃくちゃエロいな。なんでだよ、作家だろお前。乳揉むぞ。ああ! それにしても! ちんたら食うなコイツ! 最早でろんでろんじゃねえかアイス。冒涜だろ――や、でも、一生けんめい舐めてる姿はエロい。許す。……あー……でっかい口してんな……舌も長いし、こうやって見てるとちゃんと動くのに……なんであんなに下手なんだ……謎……。
ん? 通りの向こうのカフェ看板に貼ってある写真、あれストロベリーサンデーか?うわ、うまそう。レン、レンてば! もういっちょ行っと……あ、さすがにダメか。なんだよクソ。媚びるぞ。上目遣いするぞ。
「……アーミ。買い物。行くよ」「チッ、ダメか」